予防とお手入れ

予防とお手入れ

2025年7月15日

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フッ素
フッ素は歯に取り込まれる事でむし歯に強い歯を作ってくれます。それだけでなく、プラークにも取り込まれて持続的にむし歯に抵抗してくれる事が分かって来ました。世界中で「むし歯予防」に使われるフッ素をご紹介します!
小児期のフッ素使用で一生むし歯に強くなると言われていますよ!!

①フッ素について
フッ素は意外にもありきたりな物質です。海にも川にも土の中にも含まれます。私たちの体にも含まれますし、野菜や果物、肉や魚にも含まれています。そんなフッ素は歯に作用することで『フルオロアパタイト』を形成します。『フルオロアパタイト』は本来の歯に比べてむし歯におかされにくく、強くしてくれる事が知られています。海外では粉ミルクや塩にフッ素を入れたものが販売されていたり、飲料水や牛乳、ジュースにフッ素を入れる『フロリデーション』が行われるほどです。
歯が強くなるだけでなく、あまり注目されませんが、フッ素の利用で骨折もしにくくなるという研究があります。しかも、歯に対する適正なフッ素の利用濃度の時に骨折は少なくなる様です。
一方で、フッ素の過剰摂取による弊害もあります。高濃度フッ素を飲料として摂取することで歯に白いまだらが出る『斑状歯(フッ素症)』は歯を脆くしてしまう事があります。日本では、井戸水を常飲する場合に発生することがあったり、上水道にフッ素を含む『水道水フロリデーション』で知られていますが、軽微で支障のないものが多いようです。歯と同様に骨にも白斑が生じる場合があり『骨フッ素症』と呼ばれます。

※誤解① “フッ素の利用で癌(がん)になる” :科学的には根拠や関連性がない事が分かっています。
※誤解② “PFASと同じ成分” :歯科で使われるフッ素はフッ化ナトリウム(NaF)やフルオロリン酸ナトリウム(F6NaP)が主に使われます。一方でPFASは有機・・フッ素化合物の総称です。有機物は炭素(C)を主な構成元素とする化合物です。フッ化ナトリウム(NaF)にもフルオロリン酸ナトリウム(F6NaP)にも、炭素(C)は含まれていませんので無機・・化合物です。

②フッ素塗布
主に小児や高齢の方でむし歯になり始めた歯を回復し強化する目的で行います。歯は酸に晒されると溶けてしまいます。初期には白くなり、継続すると黒や茶色に見えてきて、内部が空洞化すると穴が開きます。歯の表面(エナメル質)に限られた初期のむし歯はフッ素を取り込むことで回復する『再石灰化』が期待できそこで作られる『フルオロアパタイト』はう蝕にも強いため有効です。
フッ素塗布では高濃度のフッ素を歯に直接塗る事で高い効果が期待できます。
特に有効とされるのは、治療や歯磨きが難しい小さい子どもと、うまく磨けない高齢の方で、保険治療は0歳から満15歳未満と65歳以上の方が適応です。
対象年齢外でも必要に応じて行う事ができますが、保険外の診療となります。白くなってしまった歯や露出した歯の根に大変有効な治療です。

③フッ素洗口
低濃度フッ素で定期的に口をゆすぐ事でフッ素の効果を得ようとする方法です。特にプラークが多い場合に有効です。フッ素がプラークに取り込まれることで、口腔内のフッ素濃度が低濃度で持続して作用します。
我が家には小学生の子どもがいますが、朝学校に行く前にフッ素洗口をしてから出ています。朝は夜の間に溜まったプラークと朝ごはんの汚れが残っています。本当なら歯を磨いてほしいけれど、朝は余裕がない方が殆どです。フッ素で口をゆすぐくらいであれば何分もかかりませんし、特に有効な「プラークが多い場合」を利用する事ができます。
高齢の方にも有効で、よく見えない、手が動きにくい、隙間が増えたなど、高齢になるにつれブラッシングは難しくなっていきます。やはりプラークが残りやすいのでフッ素洗口の効果は期待しやすくなります。しかも、フッ素洗口は歯磨きよりも効果が高いという研究結果も出ています。
歯を磨く時間がない、なかなか磨けない、歯並びなどで汚れが溜まりやすい、といった方には特に有効と言えるでしょう。

④フッ素入り歯磨き粉
家庭で利用するフッ素で最も身近なものは歯磨き粉だと思います。注意点として、大人であれば1900ppm以上をたっぷり、こどもであれば容量を守って使用する事です。大人の場合、低濃度のフッ素は殆ど効果を得られません。特に歯を磨く前に歯ブラシを洗う方は使用前に濃度が下がってしまいます。歯ブラシ中は唾液も分泌されて濃度は下がりやすく、効果も下がりやすくなります。
前のページの③歯磨き粉でも書きましたが、使った後は効果を得られるようにうがいは最小限が望ましいです。

⑤Q&A

質問:緑茶や海産物にはフッ素が多いと聞きました。取り過ぎになりませんか?
回答:大丈夫です。お茶の葉には100ppm~400ppmほどのフッ素が含まれるそうです。静岡ではお茶の葉の天ぷらが親しまれるかと思いますので、食べ過ぎには注意が必要そうですが、フッ素の急性中毒は20mgのフッ素摂取で生じると言われるので、お茶の葉に換算すると50~200枚です。魚介類にもフッ素が含まれやすいですが、多くても40ppmほどとされています。にほしを500匹食べるとフッ素中毒の危険がありますが、やはり大丈夫そうです。

質問:使用したフッ素はそのまま捨てて大丈夫ですか?環境汚染が心配です。
回答:大丈夫です。小学校で実施された研究で、全校生徒がフッ素洗口を行った時に排出されたフッ素化合物濃度の変化は0.1~0.2ppmであったそうです。先程らいppmという濃度表記を使用していますが、1,000,000ppm=100%ですから、0.1ppmは0.000001%です。なんとなく大丈夫そうな数字かと思います。フッ素はその効果が1940年には証明されて様々な形で利用されて来ましたが、海水のフッ素化合物濃度は地域差はあるものの安定して変化がありません。

質問:本当にむし歯になりにくいんですか?
回答:はい。小学校から中学校にかけて集団でフッ素洗口を行った地域で、成人式の時にむし歯の数を数えた調査が複数あります。「むし歯の本数は有意に減少した」という結果が得られています。

質問:でも、お高いんでしょう?
回答:価値は人それぞれです。歯科医院で行うフッ素塗布は保険診療で各家庭の負担分に依ります。フッ素洗口液は集団で使う場合にはコストが下がりますが、家庭で行う小さなボトルは比較すれば高価かもしれません。むし歯の治療は1本で約千円です。損得勘定だけでも得だと思います。お子様に対しては、良い学校に行かせたい。良い仕事についてもらいたい。幸せに暮らしてほしい。そんな事を思われるのではないでしょうか。私は同じくらい「良い歯を」と思うのですが、いかがでしょうか。
それをもし、将来の我が子にプレゼントできるとしたら、どうでしょうか。

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