はつおい歯科室 べいちょうです。
昨日の記事に続けて、デメリットも念の為に。
矯正治療では基本的には矯正器具を口腔内に入れるか着ける事で行います。
汚れの量は、基本的には表面積に応じて増えますので、矯正治療装置を入れた分、むし歯菌の数も増えてしまいます。
ワイヤーを装着する矯正では、基本的にはつけたままですので、特にお掃除が大変です。汚れがあればむし歯のリスクは上がってしまいますので、注意が必要です。ワイヤーを歯にくっつけるための装置(ブラケット)の形にむし歯になってしまう方は意外と多いです。
最近主流にもなりつつあるマウスピース矯正でも、歯の表面に樹脂を接着します。マウスピース矯正は、1日20〜22時間以上の装着が必要です。職場や学校へ行って食べた後に歯ブラシをせずそのまま装着という事も珍しくありません。やはり樹脂の形にむし歯になる方は多いです。
いずれの矯正治療でもディスキングと言って、歯を削ってスペースを作る方法もとられます。歯は削られると基本的にはむし歯に弱くなりますので、特に注意が必要になってきます。
歯は顎骨の上に並びます。骨の上で、頬粘膜と舌によって圧迫されて、その隙間に並んでいきます。
舌の動かし方の癖、頬杖やうつ伏せ寝の癖、口呼吸など、癖があると矯正治療の後でも歯並びは元の位置へ戻っていきます。いわゆる後戻りという事が起こります。
私としては矯正治療をしたのにむし歯になる、歯周病になる、というのが本当に嫌な事でして。歯並びは良くなったけど…という方、本当にたくさんいます。せっかく綺麗に並んでいるのに全部の歯がむし歯で、抜かないといけない歯もあって、という事もあります。
という事で、並べればOKという訳ではないんですね。
私たち歯科医院からも「歯は大切だよ!」と伝えられて、親御さんからも「歯は大切だからね!」と伝えていただいて、その子が大人になった時には誰に言われるでもなく「歯は大切だよ」と、またお子様にお伝えいただける様に今から関わりたい。という思いで治療をしているし矯正治療を始めました。
いま治療やメンテナンスに来てくださっている方が、私がお爺になった時に、歯と口の事で困らない事とか。困った時にはどこでも良いので歯科医院にすぐ診てもらえる様な、身近な存在に思って欲しい事とか。その場その時だけ良いという事ではなくて、変な話、全員の最期の瞬間まで寄り添うつもりで。
そういう関わりが良いなぁと思うのです。