楽しいは続くのか

楽しいは続くのか

はつおい歯科室 べいちょうです。

ちょっとした気まずい話?を聞きました。
昔いた場所なんですけどね。私がいた頃はみんな仲が良くて、仕事の後とか仕事の無い日にも、遊んだりしている様な環境だったんですよ。まぁ仕事(出勤)はないけど会議はあるっていう不可思議な環境だったんですけどね。仕事の話もするし何でもないバカな話もするし。楽しかったんです。

そんな場所がどうやら絶望に変わっていて。私が知っている人は1人しか残っていなくて、新しく入った人たちは辞めさせてもらえないか振り切って来なくなるか。私が知っている、唯一の生き残りも、辞めたいけど辞めさせてもらえないとか。。

なんで絶望に変わったんでしょう。とすっとぼけますが、思い当る節しかないのです。
大言壮語な弁に小心臆病が重なると不信を生むのは当然で、仕方ないように思うのです。
わたしはその大きい夢に楽しさを感じて入社したのに、在籍した4年半以上、進展どころか後退で。
目の前の数字を追う割にその先はなく、ただ仕事が増え、ただ時間が消耗されて。

休日に会議が朝から晩まであって昼休みは45分だけ。違法ですけど、出勤していないんで、違法じゃないです。「あれ?」みたいな感じ。休日に職場へ行って交通費だに出ないのは序の口で、今は賞与も明細には載っているのに振り込まれないそうです。週休3日をうたっているけど話を聞くと休日は医院で掲示するポスターを製作しているそうです。やっぱり「あれ?」って感じ。

昭和の世界観なのでしょうか?人間に価値はなくて、壊れたら買い替えるだけ。文句を言えば弾圧して排除するだけ。気に入らなければ吊るし上げて価値観を下げてあげる・・・だけ。私はそこから抜け出したから、それがおかしな事だと気が付けたけど、内部に居ると分からないものなんです。「おかしい」事が。

特にそれを行っているあるじには言い分もあって、私がいた頃には少なくとも“君たちの為に”上記を行っていました。その人にはその人の正義があるものです。それが正しいかは別の話で。
正しいかそうでないかは、自分で判断していくしかありませんね。悲しい話です。

私から見ると、サンクコストに囚われて、もがき続けて早〇年って感じに見えました。
人への報酬を軽く見て、報酬の要求を鼻で笑うような節もありました。
確かに、お金ほど価値のないものも珍しいですが、私たちはそれに価値を置くという共通認識で資本主義に生きている訳ですから、報酬は“それ”で支払われるべきです。それを、感情に訴えたり精神的に衰弱させてしばりつけるのは、不健全ですよね。いままでそれで出来てきた自負があるから、賃金がコストでしかなくなったのでしょうが…。

悪人とは思わないので、良い方向に進めばよいのですが、茨の道でしょうね。
まして地獄の何丁目かを彷徨ってしまっては、なかなか。

反面教師として、捉えるのであれば…
武田信玄は「人は城 人は石垣 人は堀 情けは味方 仇は敵なり」と言ったそうです。
歯科医院こそ人ですね。歯科衛生士と歯科助手と受付を主として
縁の下で支えてくれる歯科技工士さんや商社さん、運送業者さんや他の歯科医院も。
地域の住民、通って下さる患者さん、歯科医師会や歯科衛生士会、歯科技工士会の方々も。
歯科医師は人が支えてくれているから仕事ができる事を忘れがちなのかもしれません。

実際にその先生は、「俺さえいればみんないなくても問題ない」と豪語していたことがありました。
根本に感謝や誠実で素直な心が無いと、やっぱり駄目になってしまうのかもしれません。
実は以前にも全員退職した経緯があるのです。その医院は。
根本にある独善的思想と利己主義が絡まってしまうと、人を不幸にするのかもしれません。

歯科医院は、難しいのです。治療が上手ければ良いのでもなく、口が上手で良いのでもなく。
勤務医なら良いのかもしれませんが、人の上に立つ必要のある「歯科医院」の経営となると、難しいのです。そもそも、今時は流行りませんが、雇用をして働いてもらうのであれば、その人の人生をも背負っている訳で。自分が選んで自分も選んでもらえたのなら、一生を支えられる様にと思ったりするのです。それが別の道が善いと考えられるなら、別のところへ行けと諭すのも経営者の役目だし、自分が一番輝かせてやると言動で示すのも経営者の役目で。そこから逃げてしまったり、ずるをしたりすると良くない事が起こりますね。

なんとも悲しいのです。古巣の崩壊を見る様で。旧友は散り散り、師とも言えようかつての雇用主の有り様といいますか。しかし一方で、成るべくして成っているというか、抗えない定めであるかの様な感覚もあって。自分には、裸の王様を止めることが出来なかったなぁと、無力感に苛まれると言いますか。

難しいものですね。人生って。

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