はつおい歯科室 べいちょうです。
私は昔から“色々と思いつく”タイプの人間で、今でこそそれを長所と思いつつ、正直言うと持て余しています。
ただ、学生時代はそれを長所と思えず、
「もっとこうしたら良いのに」が多くて不満が募ったり、
勤務医時代には「もっとこうしたら良いのに」が多くて不興を買ったり(笑)
そして今は、強引に「こうします!」と押し切ってしまうので、突然変わる現場に従業員が大変な思いをしています(苦笑)
自分の中でも葛藤があります。
「こうしたら良い」という領域が広がりすぎて、やりたいことが多すぎてしまい
結果として、休みの日に“休める時間”がない。
お金があれば「依頼する」という選択肢も持てるのでしょうが、そうはいかないもので。
先日も“思いついてしまった”ので、医院の机に穴をあけて工作をしていました。
私の場合、「おかしい」と思ってしまうと行動を止められず、思いついたまま動いて“怪我”をすることを若い頃から繰り返しています。
今もその傾向は変わらず、
- できるだけ関心を持たないようにするか
- 関心を持って怪我するか
の二択になってしまう。
本来なら
「関心を持って取り組み、肯定的な影響力を発揮する」
という選択肢があるはずですが、その経験は過去にほとんどありません。
私は行動力もある方ではあると思います。
そして、思いつくと強迫観念のように行動しないと気が済まない性質があります。
例えば食事に行くとします。
すると、
- 今すぐ行かないと列ができるのでは?
- 並んだ場合は何分待つ?
- 待つなら時間を使える本や資料を持っていく?
- なら別日にするべきか?他の店も考えておくか?
……と、考えが一気に押し寄せます。
病気なんじゃないかと思うほどですが、おかげで行動力を得ています。
そんな私に
「じゃあ来月の会議で詳しく聞かせてください」
と言われると、正直に言えば
「はい、失敗。次!」
になって…もうそれは“怪我した”ジャンルなんです。
「じゃあ今日できることをまずやろう!」という返事をもらえた経験はほとんどありません。
そして多くは
「……もういいです」
で終わってしまいます…。
だいたい、大人と話すと
- 前例がない
- 知識がない
- 調べてみる
- 時間がない
- 手がいっぱい
最終的には「みんな頑張っているんです」で締まる。
そこまで行くと、もう話を聞くのがつらくて仕方なくなります。
私はやっぱり行動力は大切だと思っています。
失敗も成功も、新しい疑問も、新しい方法も、行動からしか生まれません。
私の父は「愚者は経験に学ぶ」と言って、よく私を罵倒していました。
ですが――私は愚者なのだから、その言葉を借りると経験からしか学べないのです。
賢者は歴史に学ぶそうですが、歴史から未来を読み解く力を持つ人間なんて、人類の中でもほんのひと握りではないでしょうか。
行動すれば、転ぶこともあります。
転べば、痛いし、恥ずかしいし、周りから何か言われることもあります。
それでも、どこかで起き上がってしまう。
やっぱり私は愚者ですから、経験からしか学べません。
転んで、痛くて、気が付いて、また転んで。
その繰り返しで、ようやく一歩ずつ前に進んできた気がします。
だから、8回起きられるなら、50回くらいは転べる。そんな気がしています。
そう思えるうちは、まだまだ転べる気もしています。
まだ興味を持てるし、まだ行動できるし、まだ誰かに迷惑をかけるだけの元気がある(笑)
賢者にはなれそうにありませんが、愚者として転び続ける人生、私は気に入っています。


