はつおい歯科室べいちょうです。
水曜日は島田市でお仕事をしていますが実は島田市でも水曜の朝にモーニングセミナーがあるんです。
6時~7時に島田市に着くように、となると遅くとも5時には出ないとなりませんから、大変です(笑)
同じ水曜日で掛川市でもモーニングセミナー(MS)がありまして、掛川によってMSを受けて島田へ行くか、島田に行ってしまってMSを受けて仕事に行くか、毎回直前まで悩みます。ただ私は時間が間に合わないかも、と考えるだけでストレスなので、結局島田市でMSを受けています。
そんな島田市で聞いた講話の中で、講師の方から、損得勘定が現代では大切にされているが、本当に大切なのは美しさや正しさである。というお言葉の紹介がありました。以前にもそういったお話を聞いた事が有りますが、これは医療にはとても大切なお話だと、私は思っています。損得勘定で医療行為をされたら、たまったものではないですよね。
お天道様からみて美しいか
先祖や親子どもから見て美しいか
そもそも自分から見て美しいのか
そしてそれは、世間からみて、考えて、正しいのか
非常に難しい問題で、何となく汲み取れるような内容ですが、文字化すると何とも抽象的であいまいで、判断軸もたくさんあるような、無いような。ただ、損得勘定では無い様に。と添えるだけで絞られるような気がしますね。物事の整理と理解に言葉は欠かせませんが、言葉だけではうまく説明がつけられないとどうしても感覚的になって「美しい」「正しい」という抽象的な言葉に集約されていきます。
という所で、そんなお話を聞くと自分の判断軸を振り返ることが出来ます。はつおい歯科室の再開にあたって、私は第一に医院理念から考えました。理念というのは、企業や個人の存在意義であったり、根底にある想いや考え方を言葉に表したものです。
はつおい歯科室の理念のひとつは「心から私に任せてくださいと言える医療を行う」です。
私は医療施設にとって大切なのは、人だと思っています。歯科医院では特に、院長が対応できる人数には限界がありますし高が知れています。受付や歯科助手、歯科衛生士、勤務医、事務など、たくさんのスタッフが、一人ひとりがどう考えているかが、私にとっては重要で。そのひとりひとりが「私に任せて!」と言える医院であるように。私が努力するのはそこなんですね。
一方セミナーなんかを受けますと、大切なのは立地だ!1階だ!2階だ!スタッフは最小限だ!自費だ!とそんな話がたくさん聞こえます。これは、損得勘定と言って差し支えないかなと、失礼ながら思いますね。
一方で損得勘定抜きにはお仕事は成り立ちませんね。店を構えて商売をするという意味では医療だろうと飲食だろうとお仕事です。私財を投げ売ってお仕事が出来る人は限られます。その時に、自分に目を向けろ、と勤務医時代に教えられました。何かを得たいたいのであれば、自分の技術を上げなさい。という訳です。研修医の時に2時間かかっていた事が今では20分で出来たりします。治療の練習をいまでも、タイマーを片手にします。治療の中には何かをお預かりして次回までに完成させるような場合もあります。そんな時にも、タイムを測ったり、1つで良いところを2個も3個も作ったり、今でもしています。それはある種の損得勘定です。同じ時間で出来る事が増えたら、倍に出来たら、3倍に出来たら。当然のごとく収入が上がります。その時に、質を下げればただの損得勘定です。しかしその時に、質を維持するのが私にとっての美しさ・正しさです。
そんな話を書きながら、私は非常にケチな人間です。無駄に物を消費したり、壊したり、大切に扱わない事は嫌いで。服や靴も縫って使うようなケチです。そんな私にとっては、成長する努力や勉強、自分を磨く事は美しくて正しくて、非常にお得な事だと思っているんです。ケチな私ですが、研修医時代と勤務医時代は毎月の様に何万円も練習材料を買ったり本を買ったりしていました。思い返すとケチなのか贅沢なのかよく分かりませんね。やっぱりこんな話も共感を得られる機会は少ないですね(笑)