はつおい歯科室べいちょうです。
はつおい歯科室では漢方薬を処方する事があります。漢方薬は東洋医学で用いられる生薬を調合したものですが、保険でも認められています。学生の頃には『東洋医学』という講義がありまして、鍼灸の授業も受けていました。歯科医療に関わる範囲であれば歯科医師にも鍼灸が認められているんです。
そんな東洋医学ですが、習ったはいいもののあまり馴染みのない範囲でありました。周囲に漢方の処方をしている先生はいませんでしたし、指導医に「漢方は使わないんですか?」と聞くと変な顔をされるのが常でした。勤務先でも使った事はありませんでした。
しかし、西洋医学的にはどうしたものかと頭を悩ませる事柄には東洋医学的なアプローチも許容されるように感じていまして。というのも、東洋医学にはどうしても眉唾的な印象があると感じるんです。証明が難しいと言いますか。西洋医学はどの物質がどの様に作用して、と薬理学的な立証が必要な訳です。東洋医学は、効果があるから使う。とそんな雰囲気もあるんですね。不思議な学問です。
脱線しますが、私インドカレーが好きで自分でも作ったりしていました。「ガラムマサラ」をご存知でしょうか。「マサラ」は混ぜたものをさすそうで、スパイスミックスを「ガラムマサラ」という調味料として販売しています。学生時代に漢方を習って「中国のガラムマサラだな」と勝手に納得したことを思い出します。
そんな漢方薬ですが、勉強をすると必ず「君臣佐使」という言葉が出てきます。君薬・臣薬という使われ方をしますが、君薬は中心となる生薬、臣薬は君薬を強める生薬、佐薬はそれを調和させ副作用を抑えるる薬、使薬は佐薬を補助する薬、とそんな役割を持って生薬を調合するのが漢方薬です。
例えば甘草という生薬は使薬として有名で、強壮・健胃を目的に色々な漢方に含まれています。甘草は使薬としてではなく臣薬や佐薬としても調合される、いわゆる万能薬かもしれません。生薬としてはこの甘草や麻黄
調べてみるとこの生薬は200種類ほどが使われているそうで、その200種類から君臣佐使を使い分けて使われるのが漢方、という訳ですね。
ようやく本題へ入りますが(笑)
人にも色々なタイプがいますね。はつおい歯科室では入社前に研修を受けていただいていて、私から色々な話をお伝えします。その中で、「全員がリーダー」というお話をします。私は立場的に院長と言うリーダーだけど、新入社員は新入社員だから出来るリーダーシップがあるよね。というお話と、フォロワーという役割が本当はとても大切で、誰かが小さなことでもリーダーシップを発揮してくれたとしたら、フォロワーとして手を挙げようね。みんながリーダー、みんながフォロワー、そんな組織がステキだよね。と、そんなお話をしています。
何かをする時に君臣佐使ではありませんが、自分はどんな役回りが出来るだろうか、と考えられるようにしたいと、私は思います。「自分は〇〇な人間なので」と自分を枠に嵌めたがる方もいる様には感じますが、私は出来れば枠で出来る事を色々さがしたいなと思っていて、それでも恥ずかしいとか言い訳をしている事が多いですが、こんな事もあんな事も、自分には出来るかもしれない!と少年の心を持てていた方が私は楽しいですね。この漢方では君薬、ある漢方では臣薬、また別でも佐薬も使薬もできる。そんな人で在りたいなと、漢方にこじつけて書くブログでした(笑)