はつおい歯科室べいちょうです。
先日、居酒屋さんでお酒を飲んでいました。その時、隣に座った若い男性とお話をしまして。
その時に、大将とそのお客さんが話していた時だった様に記憶していますが、その若い男性が「僕を変えようとしないでください!僕は変わらないので!!」と言っていました。私は俄然興味が湧いてしまいまして笑
職場の飲み会や食事に誘われても一切断るのだそうです。今時と言えばそうなのかもしれませんね。私は誘われればどこでも行く人なので、真逆なのかもしれません。「何も得るものがない」とか「それなら家でもっとやりたいことがある」と言うのです。そこで聞いてみたのですが、やる事は動画を見たり漫画を読んだりだそうで。副業があって、とかそういう話が出てくるのかと思ったのですが、そうでは無いみたいで。
上司は漫画や動画に負けた訳ですね。ただの消費コンテンツに仕事上の関係性は勝てなくなったのかもしれません。少し前まで、スマホは無かったですし、情報を得ると言うのは大変な作業だった筈です。一番信頼できるのは対面することのできる人間のはずなのに、会ったこともない謎のYouTuberやTikTokerに絶大な信頼が集まる様になってしまった様です。
単純接触効果のひとつなのでしょうか。寝不足で会う仕事上の関係より、深夜の思考停止した状態で繰り返される映像や音声に、洗脳される事を私たちは選んでいるのかもしれません。昔、どこかの宗教で、暗闇の中、小さな個室で、動画と音声を寝ないで聴き続けると言う“修行”があったそうです。事件を起こしたその宗教は30年ほど前に解体された様ですが、その“修行”を受けた方は今でもフラッシュバックすることがあるそうです。そんな“修行”を自ら、夜な夜な、行う事を私たちは選んでいる様です。
「おっさんの話を聞いたところで何のためにもならないじゃ無いですか」
とも言っていました。「何のためにもならない」と決めた時点で、「そう思ったら、そう」と言う奴です。SOSの逆バージョンですね。「思考は現実化する」と言うのは有名な言葉だと私は思っています。鴨頭さんはそれを『SOS(そう 思ったら そう)』と言っています。
メンタルブロックですね。ノミの実験でも知られていますね。本来は超えられる壁を「越えられない」と認識させることで本当に飛べなくする事が出来ると言う画期的な実験です。そして、このノミも超えらると認識するだけで、壁を超えていくのだそうです。
「何のためにもならない」と信じる若者と、「絶対にためになる」と信じるおじさん。
その二人の会話で、正解は多分無いのでしょう。私も「動画や漫画を読む時間」は失っている訳ですから、そこで得られる何かに私は、「価値がない」と思い込んでいるだけかもしれません。
話は少し変わりますが、皆さんは講習会やセミナーというものを受けますでしょうか。私は多分、よく受けにいく方です。受講のコツ、というのをご存知でしょうか。それは、講師を調子に乗せる事です。よく頷いたり、表情に「知らなかった!」「なるほど!」「確かに!」「ちょっと分からない…」などリアクションを乗せたり、腕を組むなどブロックサインをしない、重要と言われたところはメモを取る、休み時間には質問をする、などです。講師も人ですから、そのリアクションに応えてカスタマイズしてくれます。結果的に、何人も受けているセミナーがいつの間にか自分専用に変わります。
私が飲み屋さんで友達ができたり、声をかけてもらえたり、時には知り合ったばかりの人に2軒目に連れて行ってもらって奢ってもらったり、という事があるのも、傾聴する事が得意だからだと思います。上に書いた事を自然にやるし、心の中でも「なるほど!ためになる!!」と思っているからだと思います。
どんな事でも価値を見出せる人間と、はなから「価値はない」と決めつける人間と、どっちになりたいか、と言うほど高尚な話でも無いのですが、「僕は変わらない!」と言う若者は何だか悲しいな、と思ったり、コロナで失った青春を取り戻しているだけなのかな、なんてことも思ったりしました。
注意書きとして書いておきますが、決して信じていけない、絶対に影響されてはいけない人や話は存在します。人を傷つける人、ズルをする人、嘘をつく人、その類の人には近づかない方がよろしいかと思います。何かの為に、という話をされた場合は特に注意です。理由があれば何をしても良い人です。その理由は自分の世界で自分で決めた、自分だけの正義です。一番怖いです。中には人の嘘を心の底から信じている人もいますが、その人も「嘘をつく人」の類です。単純接触効果が自分の中に偏りを作る前に、逃げましょう。
マイルールですが、もう一つの人種として「師匠」と軽々しく口にする人や、話の中に知名度のある人間が登場する人には注意します。「〇〇と直接話して」とか「△△は私の師匠なんですが」とかと聞くと、一気に冷めてしまいます。これは私の中の偏見で、どこから来たものか自分でも分からないのですが、昔からそのフレーズを聞くと「聞く価値なし」フォルダに入ってしまいます。悪い癖ですね笑
自分の中にもそういった偏見や思い込みは沢山あるのですが、こうしてブログに書かせてもらったりすると整理ができたり、矛盾が見つかったりして、楽しいです。仕事のブログを使うなよ、と言う話ですけどね。
私の私へのメンタルブロックは「私は変わらなければならない」かもしれません。