誠実である事

誠実である事

はつおい歯科室 べいちょうです。

「誠実な人でありたい」
多くの人が、そうありたいと願っていると思います。
(そう思いたいです。)

仕事でも、人間関係でも、誠実さは美徳として語られます。
真面目、嘘をつかない、約束を守る、一生懸命。
どれも確かに、誠実さの一部でしょう。

けれど、私は時々考えます。
誠実であることは、本当にそれだけなのだろうか。


誠実さは、他人に見せるための態度ではありません。
「ちゃんとしている人に見られたい」
「評価を下げたくない」
そういった思いが強くなると、誠実さはいつの間にか“形”だけのものになります。

本当は分かっていないのに、分かったふりをする。
無理をしているのに、大丈夫だと言ってしまう。
自分の失敗より、環境や誰かのせいにしたくなる。

それでも表面上は、真面目で誠実に見えるかもしれません。


私が思う誠実さは、もう少し不器用なものです。

分からないことを「分からない」と言えること。
間違えたときに、言い訳をせずに認めること。
できなかった事実から、目をそらさないこと。

これは、簡単ではありません。
むしろ、とても勇気がいります。

なぜなら誠実さとは、
他人より先に、自分をごまかさないことだからです。


歯科医療の現場でも同じです。

治療がうまくいかなかったとき。
説明が足りなかったと感じたとき。
判断に迷いが残ったとき。

その事実を、なかったことにしない。
「忙しかったから」「仕方なかったから」で終わらせない。

患者さんに対して誠実である前に、
まず自分自身に誠実であることが、結果的に信頼につながると私は思っています。


誠実であるということは、
常に正しい人でいることではありません。

迷うこともあります。
弱さが出る日もあります。
うまくいかない日も、当然あります。

それでも、
その現実から目をそらさず、次にどうするかを考え続けること。
それが誠実さなのではないでしょうか。


誠実さは、派手ではありません。
評価表にも書きにくい。
数字にもなりにくい。

けれど、人は必ずそこを見ています。
言葉より、態度を。
結果より、向き合い方を。

今日もまた、自分自身に対して誠実でいられるか。
その問いを持ち続けること自体が、きっと誠実であるということなのだと思います。

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