はつおい歯科室 べいちょうです。
冒頭から少し、常識を覆すような話をさせてください。
「歯ブラシを使う時には、洗ってから使いましょう」 「歯を磨いた後は、口をよくゆすぎましょう」
多くの日本人にとって「当たり前」で、そうでない人を「不潔」とさえ思うかもしれないこの習慣。 実はこれ、世界基準(特に歯科先進国のスウェーデンなど)で見ると**「非常識」**なのだそうです。
向こうでは、フッ素を口に残すために「口はゆすがない(あるいは少量の水で一回だけ)」が常識。 日本の丁寧なゆすぎ方をスウェーデン人が見たら、「せっかくの薬(フッ素)を全部捨ててる!」と爆笑するそうです。
ん? どっちが非常識なんでしょうね。
私たちは日々、色々な「常識」や「勘違い」の中で生きていますが、案外それでも支障なく暮らせています。
- 「朝食を摂らないと体に悪い」説
- 実は学術的な確証はなく、逆に「無理に摂ることで肥満の傾向が出る」なんて論文もあるそうです。
- 「旬の野菜は体にいい」説
- 栄養価の違いはあれど、医学的な証明は難しいとか。
- 「夏野菜は体を冷やす」説
- これも東洋医学的な考え方で、科学的に確定的な証明はないそうです。
一時期流行った**「赤ワインのポリフェノール」**もそうですね。 「体にいいから!」とガブガブ飲みますが、ポリフェノールなんて苦み成分は、ほぼすべての野菜・果物・穀物類に含まれています。 何もワインから摂らなくても、納豆や玉ねぎからでも摂取できることは、栄養学では当然の知識です。
先日、「ウナギの旬は冬(土用の丑の日は夏)」というブログを書きました。
そう。人間には**「商業活動」**という特大テーマがあって、そのためには多少のこじ付けが許される歴史があるのです。
私のようにうんちくを垂れると、いくら美味しい物でも不味くなりますね(笑)。 そんな言い訳をせずに、素直に食べればいいじゃん、と思います。
でも、人間は弱い生き物です。 本当は食べたいけれど、あと一押し、「買うための言い訳」が欲しいのです。
- 土用の丑の日のウナギは「健康的だから」
- 赤ワインは「ポリフェノールが入っているから」
- ポイント10倍デーだから「今買わないと損だから」
本当はポイントが欲しいだけで、いらないものまで買ってしまう。 本当はお酒が飲みたいだけなのに、「健康のため」と欲張って体を壊す。 本当は売れ行きが心配な夏に、逆転の発想で「丑の日」を作って消費を生み出す。
よく考えればみんな知っているけれど、止められない「何か」。
私は私で、こんな事を書いて小利口なつもりになっていますが、結局私も、そんな「言い訳」を利用して消費活動をしている一人です。 世界というのは、不思議な力学で回っていますね。
話は変わりますが、私は郵便で届く**「DM(ダイレクトメール)」**がとても苦手です。 企業の宣伝・広告として必要なのは分かりますが、そういう企業に限って「SDGs(持続可能な開発目標)」とか「環境保護」を謳っていたりします。
紙を大量に配っておいてSDGs…? どうにも、その矛盾が苦手で。
なので私は、届いたDMに「受取拒否」と書いてポストに入れることにしています。 しかし、ふと気になって調べてみると、これはこれで問題があるのかもしれません。
どうやら日本郵便の収益の20~25%程度は、こうしたDMなどの広告宣伝から発生しているようです。 そうすると、もし世の中からDMが減ってしまえば、今度は私たちが普段送る手紙やハガキの値段が大幅に上がってしまうかもしれません。
……難しい問題です。
SDGsや再生紙、再生エネルギーに電気自動車。 「環境のため」と言いつつ、別のどこかで大きな負荷がかかっている矛盾。
どうやら私は、こうした大人の世界の「本音と建前」についていくには、まだ子供すぎるのかもしれません。


