はつおい歯科室 べいちょうです。
「現実を直視する」というのは、意外とうまくいかないものですよね。
私は中学生・高校生の頃、完全に落第生でした。
今振り返ると、あの頃は “現実を直視する勇気” が足りなかったのだと思います。
ところが大学では、自分でも驚くほど良い成績でした。
あのときは、自分を追い込んで追い込んで、とにかく必死でした。
ただ、その成績の良さは “周囲と比べた” 相対的なもので、決して“頭がいい”ということではありません。
では何が違ったのか?
それは リアリティを持てていたかどうか なんです。
目次
リアリティがあると、人は強くなれる
私は入学当初から「歯科医師になったらどう働くか」を考えていました。
一方で周囲の多くは「次のテストで再試を避ける」ことが目的。
もちろん同じ志を持つ仲間もいましたが、私は文字通り“必死”でした。
- リアリティを持って「先を見る」
- リアリティを持って「未来を考える」
これができていた時期の私は、とても強かった。
そして、できなかった時期の私は、弱かった。
今はそう思います。
勤務医時代に感じた“現実味のなさ”
勤務医時代に毎年、年間計画を作るノルマがありました。
上司である院長は「10年ビジョン」を掲げるようなタイプの先生でしたが、
正直に言えば、私にとってはまったく 現実味がありません でした。
組織ピラミッド的には上の位置の勤務医がそうなのですから、うまくいかなくて当然です。
私は “自分事” にできていなかったのです。
当時は、その日を乗り切ることで精一杯でしたから。(苦笑)
開業して知った「リアリティは人と共有できない」問題
開業して思い知らされたのは、
リアリティは他人と完全に共有できない
という事実です。
その現実感覚を共有できる人こそ、
きっと大きな企業をつくるリーダーになるのでしょう。
そして、人にリアリティを与えられる存在が、
いわゆる “カリスマ” と呼ばれるのだと思います。
私はというと──
「これは夢物語じゃない」と
言動で伝えることの難しさに、今も向き合っています。
それでも、人は小さな“リアリティ”で動き出す
先日、衛生士用にルーペを購入しました。
昔、私自身も使っていた、なかなか良いものです。
ちゃんと使ってくれるだろうかと不安でしたが、
さっき衛生士が「ありがとうございます」と言ってくれました。
その瞬間、
「あぁ良かった」と心から思いました。
自分は単純だな、と笑いながらも、
「それでいいんだよな」とも思えました。
共有は目的ではなく、到達が目的
リアリティを“共有すること”が目的ではありません。
医院が、そのリアリティに実際に到達することが目的です。
私の目的には「従業員の幸せ」がしっかり入っていて。
その限りにおいては、きっと、ついてきてもらえる。
と、信じています。
方法を間違えないように。
自分の軸を忘れないように。
今日も一歩ずつ、リアリティを積み重ねていきます。


