予防とお手入れ

予防とお手入れ

予防は人生にとっても大切です!
毎日の歯ブラシはどうしたら良いの?自分で気をつけられる事は?フッ素の効果?
毎日の中で気をつけたいことをご紹介!!

笑顔で歯磨き

ブラッシング

歯の病気と言えば むし歯 と 歯周病 が2大疾患と言われています。その原因はプラーク(歯垢)です。
プラーク(歯垢)を作らせない。できてしまったプラーク(歯垢)を取り除くのは、歯ブラシです!毎日のブラッシングが今日の健康から数十年後の健康までを守ってくれますよ!!

歯ブラシ

歯ブラシにも色々な種類がありますが、歯ブラシの種類は好き嫌いが様々なので何でもいいのではないかというのが私の意見です。理由は磨き心地にあって、歯ブラシの使いやすさ(感覚)と磨けているか(機能)は必ずしも比例しないからです。
1つ、重要な事を挙げるとすれば交換の頻度です。歯ブラシは細い繊維の束で作られています。使えば使うほど疲労して行きますから、清掃効率はどんどん下がっていきます。ですので歯ブラシの交換は1月に1回程度が適切とされています。
はつおい歯科室で採用している『ruscello(ルシェロ)』は「処方する歯ブラシ」がコンセプトで、使って当てていただければ誰でも磨ける事が魅力の歯ブラシです。院長はというと、研修医時代からずっと電動歯ブラシをしようしています。Oral-B, sonicare, Doltz, BLACK IS WHITE, IONPAを使いました。
最終的に院長が今も使っているのは・・・はつおい歯科室で聞いてください!

ルシェロ歯ブラシ
鏡を見ながら自分を磨こう

みがき方

歯科医院でよく指導されるのは、バス法という方法です。「歯と歯茎の境目に、45°の角度で」なんて聞いたことはないでしょうか。私にはこれは難しすぎて、出来ません。一番簡単な歯磨き方法は、「鏡で見ながら磨いてね」という方法です。意外にも鏡の前にはいても、磨いている歯を注視している人は殆どいません。鏡で歯をしっかり見てみると、汚れている部分は限られている事に気がつくかもしれません。3大不潔域とされる「歯と歯の間」「歯茎との境」「歯の溝」です。鏡を見ながらそこを狙って磨いていると、だんだん45°になってくる…かもしれません!
実は見逃されがちな一番重要な事をお伝えしますと、大切なのは歯ブラシの頻度です。むし歯も歯周病も、細菌増殖が原因です。細菌は数分から十数分で倍に倍に(※)増えていきます。これをどれだけ減らせるか、どれだけ増やさないか、が歯ブラシの目的です。ですので、歯ブラシの回数を増やす事はとても重要なのです!
※例えば20分で倍に増えるとしたら。1日1回の歯ブラシだと1日=1440分ですから72回倍になる事ができます。1⇨2⇨4⇨8⇨16⇨…こんな感じで増えて、Googleで聞いてみたところ2,417,851,639,229,258,349,412,352個の細菌になるらしいです。みた事ない桁ですが、2秭4178垓5163京9229兆2583億4641万2352個、だそうです。もし、これが2日=2880分だとしたら…細菌はいったいどれくらいまで増えてしまうのでしょう…?

歯磨き粉

先に重要な事をお伝えします。「歯ブラシの後はうがいをしないで!」です。
歯磨き粉にはそれぞれ色々な成分が含まれています。むし歯予防や歯周病予防、口臭予防、歯肉を回復させる成分などなど。その効果を得るために使うのが歯磨き粉。なのに、洗い流してしまったら、もったいなくないですか?歯科の推奨では、歯ブラシ後の洗口は10~15ml(大さじ一杯分、ペットボトルのキャップ1~2杯くらい)で1回だけ軽く、です。はじめは気持ち悪いかもしれませんが、慣れてしまえばどうということはありません。院長は、汚れが強い日や、チョコを食べた日は、一度磨いた後にしっかりゆすいで、もう一回磨いたりもしますよ!
ちなみに院長は、一回もゆすがず吐き出すだけです。院長的におすすめの歯磨き粉の使い方は、「いろいろ使う」です。私は知覚過敏もあるし歯石やステインも付きやすいです。甘いものも好きだしお酒を飲んで寝ちゃうこともあります。なので、ひとつの歯磨き粉だけではカバーしきれないんです。歯の色が気になる時は◯◯、甘いものを食べた日は△△、前日お酒を飲んで適当だった時は⬜︎⬜︎、そんな感じでいろいろ使います。

歯磨き粉はお助けマン

※マウスウォッシュについて
口臭対策や清潔を保つ目的でマウスウォッシュを使う場合、効果は使用直後の一時的なものとお考えください。細菌叢の変化や粘膜の損傷によって、使用後の口臭が強くなる場合があります。ご注意ください。

◎ワンポイント
むし歯も歯周病も、最もハイリスクなのは歯と歯の間です!
デンタルフロスや歯間ブラシを時々使用しましょう!

フッ素洗口液

フッ素

フッ素は歯に取り込まれる事でむし歯に強い歯を作ってくれます。それだけでなく、プラークにも取り込まれて持続的にむし歯に抵抗してくれる事が分かって来ました。世界中で「むし歯予防」に使われるフッ素をご紹介します!
小児期のフッ素使用で一生むし歯に強くなると言われていますよ!!

フッ素について

フッ素は意外にもありきたりな物質です。海にも川にも土の中にも含まれています。私たちの体にも含まれますし、野菜や果物、肉や魚にも含まれています。そんなフッ素は歯に作用することで『フルオロアパタイト』を形成します。『フルオロアパタイト』は本来の歯に比べてむし歯になりにくく、歯を強くしてくれる事が知られています。海外では粉ミルクや塩にフッ素を入れたものが販売されていたり、飲料水や牛乳、ジュースにフッ素を入れる『フロリデーション』が行われるほどです。
歯が強くなるだけでなく、あまり注目されませんが、フッ素の利用で骨折もしにくくなるという研究があります。しかも、歯に対する適正なフッ素の利用濃度の時に骨折は少なくなるのだとか!!
一方で、フッ素の過剰摂取による弊害もあります。高濃度フッ素を飲料として摂取することで歯に白い斑まだら模様が出る『斑状歯(フッ素症)』は歯を脆くしてしまう事があります。日本では、井戸水を常飲する場合に発生することがあったり、上水道にフッ素を含む『水道水フロリデーション』で知られていますが、軽微で支障のないものが多いようです。
強い味方ではありますが、注意が必要そうですね。

※誤解① “フッ素の利用で癌(がん)になる” :科学的には根拠や関連性がない事が分かっています。
※誤解② “PFASと同じ成分” :歯科で使われるフッ素はフッ化ナトリウム(NaF)やフルオロリン酸ナトリウム(F6NaP)が主に使われます。一方でPFASは有機・・フッ素化合物の総称です。有機物は炭素(C)を主な構成元素とする化合物です。フッ化ナトリウム(NaF)にもフルオロリン酸ナトリウム(F6NaP)にも、炭素(C)は含まれていませんので無機・・化合物です。

フッ素の勉強
衛生士さんは歯を守る精霊さん

フッ素塗布

主に小児や高齢の方でむし歯になり始めた歯を回復し強化する目的で行います。歯は酸に晒さらされると溶とけてしまいます。初期には白くなり、継続すると黒や茶色に見えてきて、内部が空洞化してはじめて穴が開きます。歯の表面(エナメル質)に限られた初期のむし歯はフッ素を取り込むことで回復する『再石灰化さいせっかいか』が期待できます。フッ素によって作られる『フルオロアパタイト』はう蝕にも強いためむし歯予防に有効です。
フッ素塗布では高濃度のフッ素を歯に直接塗る事で高い効果が期待できます。
特に有効とされるのは、治療や歯磨きが難しい小さい子どもと、うまく磨けない高齢の方や障碍をお持ちの方で、保険治療が適応されます。
対象年齢外でも必要に応じて行う事ができますが、保険外・の診療となります。白くなってしまった歯や露出した歯の根に大変有効な治療です。

フッ素洗口

低濃度フッ素で定期的に口をゆすぐ事でフッ素の効果を得ようとする方法です。特にプラークが多い場合に有効です。フッ素がプラークに取り込まれることで、口腔内のフッ素濃度が低濃度で持続して作用します。
我が家には小学生の子どもがいますが、朝学校に行く前にフッ素洗口をしてから出ています。朝は夜の間に溜まったプラークと朝ごはんの汚れが残っています。本当なら歯を磨いてほしいけれど、朝は余裕がない方が殆どです。フッ素で口をゆすぐくらいであれば何分もかかりませんし、特に有効な「プラークが多い場合」を利用する事ができます。
高齢の方にも有効で、よく見えない、手が動きにくい、隙間が増えたなど、高齢になるにつれブラッシングは難しくなっていきます。やはりプラークが残りやすいのでフッ素洗口の効果は期待しやすくなります。しかも、フッ素洗口は歯磨きよりも効果が高いという研究結果も出ています。
歯を磨く時間がない、なかなか磨けない、歯並びなどで汚れが溜まりやすい、といった方には特に有効と言えるでしょう。

歯も鍛えられる?
フッ素でツルピカ

フッ素入りの歯磨き粉

家庭で利用するフッ素で最も身近なものは歯磨き粉だと思います。注意点として、6歳以上であれば1400ppm以上のものをたっぷり、6歳未満のお子様は容量を守って使用する事です。大人の場合、低濃度のフッ素は殆ど効果を得られません。特に歯を磨く前に歯ブラシを洗う方は使用前に濃度が下がってしまいます。歯ブラシをする間には唾液も分泌されて濃度は下がりやすく、効果も下がりやすくなります。
使った後は効果を得られるようにうがいは最小限が望ましいです。西欧ではうがいをしないのが一般的。院長も歯磨きの後にうがいはしません!

⑤Q&A

食べ物にもフッ素?

質問:緑茶や海産物にはフッ素が多いと聞きました。取り過ぎになりませんか?

回答:大丈夫です。お茶の葉には100ppm~400ppmほどのフッ素が含まれるそうです。静岡ではお茶の葉の天ぷらが親しまれるかと思いますので、食べ過ぎには注意が必要そうですが、フッ素の急性中毒は20mgのフッ素摂取で生じると言われるので、お茶の葉に換算すると50~200枚です。魚介類にもフッ素が含まれやすいですが、多くても40ppmほどとされています。煮干しを500匹食べるとフッ素中毒の危険がありますが、やはり大丈夫そうです。

フッ素をぺっして大丈夫?

質問:使用したフッ素はそのまま捨てて大丈夫ですか?環境汚染が心配です。

回答:大丈夫です。小学校で実施された研究で、全校生徒がフッ素洗口を行った時に排出されたフッ素化合物濃度の変化は0.1~0.2ppmであったそうです。先程らいppmという濃度表記を使用していますが、1,000,000ppm=100%ですから、0.1ppmは0.000001%です。なんとなく大丈夫そうな数字かと思います。フッ素はその効果が1940年には証明されて様々な形で利用されて来ましたが、海水のフッ素化合物濃度は地域差はあるものの安定して変化がありません。

フッ素は本当にきくの?

質問:本当にむし歯になりにくいんですか?

回答:はい。小学校から中学校にかけて集団でフッ素洗口を行った地域で、成人式の時にむし歯の数を数えた調査が複数あります。「むし歯の本数は有意に減少した」という結果が得られています。

得られるメリットは一生もの!

質問:でも、お高いんでしょう?

回答:歯科医院で行うフッ素塗布は保険診療で行う事が出来ます。
フッ素洗口液は集団(学校など)で使う場合にはコストが下がりますが、各家庭で行う小さなボトルは比較すれば高価なのかもしれません。
お子様に対して、良い学校に行かせたい。良い仕事についてもらいたい。幸せに暮らしてほしい。そんな事を思われるのではないでしょうか。私は同じくらい「良い歯を」と思うのですが、いかがでしょうか。
それをもし、将来の我が子に今からプレゼントができるとしたら、そんな思いでフッ素の利用を推奨しています。

科学的な根拠はありません。「フッ素応用をした地域で骨性腫瘍が多発した」という話がその“元ネタ”ですが、フッ素と腫瘍の関連性はすでに否定されています。“それ”を信奉する科学者や医師・歯科医師がいらっしゃることも事実ですが、私としては印象よりも科学的根拠が歯科医療には必要だと考えております。
ただし、「信じられない」という思いがおありでしたら、避ける事が望ましいかと思います。疑念は必ず人にも体にも反動がございます。その代わり、電動ブラシと歯間ブラシを使用して甘いもの・酸っぱいものは摂取しないなど、代替案は必要かと考えております。

PFASは有機フッ化物の一部を差して総称しています。「有機」とは炭素を含む化合物を指し、PFASはフッ素と炭素の結合力が高い事で問題視されています。歯科で用いられるフッ素はフッ化ナトリウム(NaF)や、効果を高める目的で酸性化したリン酸酸性フッ化ナトリウム(APF)を使用します。炭素(C)は含まれません。

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