むし歯の秘訣

むし歯の秘訣

はつおい歯科室べいちょうです。

久しぶりに歯科医師ぶって歯の事を書いてみようかと思います。

むし歯の秘訣
①むし歯になる秘訣
 1.むし歯の原因は?
 2.むし歯を作ることが出来るの?
 3.40歳を超えて歯がボロボロになってしまった方の話
 4.今増えている8020の“後遺症”
②むし歯にならない秘訣
 1.むし歯に絶対ならない方法
 2.そんなの無理じゃん
 3.じゃあどうしよう?
なんじゃそりゃ、というテーマでやっていきたいと思います!

①むし歯になる秘訣
 1.むし歯の原因は?

一言で言えない事が心苦しく、いつも長々と書いてしまいます。
むし歯は歯の表面に付着した細菌が砂糖を食べ、それが放置されることで歯を溶かして始まります。
はじめは白くなるだけです。ガラスの表面が細かく傷つくと白く曇って見えますよね。あれと同じです。
古い車のガラスやライトのカバーが黄色く見えるのは、小さな傷が増えて光が乱反射したり、そこに色素などが沈着したりして変色します。簡単に言うと同じです。
それが繰り返されると段々と欠けてきます。噛む力は人それぞれですが、咀嚼力≒体重とも言われます。
傷んだガラスに体重がのったら、欠けてしまいますよね。
細かな傷、欠けが繰り返されて、亀裂には色が沈着し、柔らかくなった歯には細菌が入り込んで色がつきます。
結論を言えば、砂糖を食べると細菌が酸を出し、時間が立つとむし歯になるのです。
読んでみてね『食後の歯磨きは30分あけてから…ではなくて早く。』『歯磨きのタイミング』

①むし歯になる秘訣
 2.むし歯を作ることが出来るの?

アフリカやオーストラリアの“原住民”と呼ばれる人たちがいます。そんな方の村へ行って渡すプレゼントにはたいてい食べ物やお菓子が含まれます。そうして食事が近代化してしまうと一気にむし歯が発生するようになる。そんなお話を聴いた事が有ります。

①むし歯になる秘訣
 3.40歳を超えて歯がボロボロになってしまった方の話

私の昔の患者さんのお話です。
障がいをお持ちで、40代だったかと思います。いつもお母さまが連れ添って歯のメンテナンスに通われていました。IQは幼児程度と言われていました。むし歯になっては治療が出来ないと、むし歯には特に気を付けてくださっていました。
ある誕生日、いつも水とお茶ではかわいそうと思ってジュース(スポーツドリンクだったかと思います)あげたそうです。するとそれ以降、それ以外は全く飲まなくなってしまいました。
IQは幼児でも体は40代、お母さまは70代くらいに見えました。癇癪を起してしまうと抑える事は出来ません。
いつの間にかむし歯が一つ二つと増え、殆どの歯がむし歯になってしまいました。
代用甘味料の物に変えて貰い、どうにかむし歯は落ち着いたものの、一度なってしまうとメンテナンスも難しく、リスクはかなり上がってしまいました。

①むし歯になる秘訣
 4.今増えている8020の“後遺症”

8020運動という活動がありました。80歳で20本の歯を!というスローガンで、むし歯と歯周病に気をつけましょう。認知症にならない為に、20本の歯が必要ですよ!そんな運動です。
データとして証明された一方で、弊害がありました。「抜かなければ良い」という誤解です。
明らかに腫れていても、歯の支えが失われていても、むし歯で形なく歯ぐきに埋もれていても、膿んでいても
「8020の為に抜かないでほしい」「抜かない方が良いと言われた」など、言われます。
むし歯や歯周病は細菌が引き起こす病気です。炎症がある、むし歯がある、という事は、細菌が繁殖して増えて、感染力を高めているとも言えます。
そういう歯があるとリスクがあがるんです。抜いた方が体にも歯にも、良いんです…。
そういった歯があると、食べにくくなって食事が柔らかくなり、柔らかいものは炭水化物(糖質)が多く、むし歯を増やします。こういったむし歯では「歯頚部う蝕」といって治療が難しく、抜歯の原因になってしまいます…。

笑顔は歯磨きから!
歯磨き

②むし歯にならない秘訣
 1.むし歯に絶対ならない方法

狩猟民族にはむし歯が少なく、農耕民族にはむし歯が多い
そんな話を聴いた事が有るでしょうか?
むし歯を作るのはやはり「炭水化物(砂糖)」なんです。
むし歯は遺伝できまるのか?という研究で、むし歯の無い部族に砂糖を提供したところ、数週間でむし歯菌として有名なミュータンス菌が多く検出されるようになったと聞いた事が有ります。
つまり、砂糖を食べればむし歯は作れるし、砂糖を気をつければむし歯にはならない、とまではいきませんが、むし歯になりにくくすることが出来ます。
現代の食事は調味料として、飲料として、砂糖は大量に摂取しています。3度3度の食事が摂れていて不足する事はまずありません。
デスノートで甘い物を食べて脳を活性化、みたいな描写がありますが、消化の為に血液が消化器へ行くので集中を欠き眠くなり、効率は下がります。車の運転には〇〇が欠かせないとエナジードリンクやコーヒーなど、定番がある方もいるかと思いますが、缶飲料・ペットボトル飲料にも砂糖は大量に入っています。
集中していると唾液の量が減って抵抗力が下がり、むし歯は進行しやすくなるので余計に気を付けていただきたいです。

②むし歯にならない秘訣
 2.そんなの無理じゃん

そう。むし歯にならないって今の日本ではかなり困難です。
外食をすれば必ず砂糖を摂取します。調味料にも必ずと言っていいほど砂糖が含まれています。
「無糖」と記載のある砂糖入りの紅茶やコーヒーが存在すると聞いた事もあります。
食べ物だけでは無理、という事です。では…

②むし歯にならない秘訣
 3.じゃあどうしよう?

ⅰ 食べ方を工夫しよう
咀嚼は歯と歯が当たって行われるのでそれだけで清掃効果があります!

ⅱ 食事時間を見直そう
これには間食や飲料も含まれます。ダラダラ食い・ダラダラ飲みはむし歯を作ります!

ⅲ 歯磨きの回数を増やそう
日本は歯磨きの回数が少ないと言われています。
理想は4回! 毎食後 + 就寝前 です!

ⅳ 間食は避けよう・さっと済ませよう
飲食回数=細菌増加のチャンス!
飲食時間=細菌増加のチャンス!

ⅴ 歯磨き粉を見直そう!
口腔内のフッ素濃度が保たれるとむし歯になりにくい、という研究があります!
高齢者の実験では歯みがき<フッ素 でフッ素の方が効果的らしいです!

ⅵ 信頼できる歯科衛生士さんを見つけよう!
やっぱり来たかって感じですね(笑)
でもやっぱり、相談できる歯科衛生士さんが一番です!

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