【前編】骨伝導イヤホンって、なぜ流行らないの?

みなさんは「骨伝導イヤホン」というものをご存じですか?
耳をふさがずに、骨の振動を通して音を聞くことができるイヤホンです。ちょっと未来的で、不思議な響きがありますよね。実際、補聴器や一部のスポーツ用イヤホンではすでに使われています。

それなのに、一般的なイヤホンほど流行していないのはなぜでしょう?今日はその理由を、分かりやすくお話しします。

—1. 音質に限界がある骨を通じて伝わる音は、どうしてもこもった感じになりやすいです。
高音や低音が弱く、音楽を「楽しむ」には物足りない…と感じる人が多いのです。

—2. 装着感にクセがある骨伝導は「骨に振動を与える」仕組みなので、耳の横やこめかみにピタッと接触させる必要があります。そのため、長時間使うと圧迫感や振動が気になってしまうこともあります。

—3. 実は音漏れする「耳をふさがないから自分だけが聞ける!」と思いきや…骨を伝った振動は空気にも響くので、周りに音が漏れてしまうことがあります。静かな場所では少し使いにくいですね。

—4. 活躍の場が限られる耳をふさがないので、ランニングや自転車など「周囲の音も聞きたいシーン」では便利です。また、補聴器や特殊な作業環境では重宝します。でも、日常生活で「普通に音楽を聴きたい」人には、従来のイヤホンの方が快適なんです。

—歯科との関連性実は骨伝導は、歯科の臨床とも深い関係があります。自分の声が響く「自声強調」録音した声が普段と違って聞こえるのは、骨伝導の影響がないから。入れ歯やかぶせ物を入れると声が変わるのも、この響きの経路が変わるからなんです。噛み合わせの違和感歯を「カチッ」と噛み合わせたときの音は、鼓膜ではなく骨を通じても聞こえています。だから、噛み合わせが少し変わるだけで「響きが違う」と感じる方がいるんですね。骨伝導は単なる技術ではなく、私たちの身体が持つ自然な「音のもう一つの通り道」なのです。

—まとめ
骨伝導イヤホンは「耳をふさがずに聞ける」という大きな強みがあります。しかし、音質の限界装着感のクセ音漏れニッチな用途といった理由から、まだまだ主流にはなりにくいのです。そして、この「骨を通じた音の響き」は歯科にもつながる大切なテーマ。

👉 次回は「歯科でよくある“入れ歯を入れると声が変わる”現象」を、骨伝導と関連づけてお話しします。

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