唯一不変は万物流転

唯一不変は万物流転

はつおい歯科室 べいちょうです。

「ずっとこの時間が続けばいいのに」。
若い頃は、そんなことをよく思っていました。
学生時代、責任がまだ遠く、“権利だけ最大化できる時期”。
新しいことだらけで、楽しいことだらけでした。

今はあの頃とは違って、「次はどうしよう!」というワクワクの方が大きい。
医院のこと、歯科医師として、人間として、夫として、父として。
いろんな役割に、いろんな期待が乗っかっています。
それも、私が比較的“自由に生きている”からかもしれません。


歯学部時代は、日々の試験とラスボス・国家試験。
プレッシャーが重かったけれど、それでも心のどこかで
「歯科医師になったら!」という“夢”がありました。

研修医時代は、勤務しながら学べる最高の一年。
内容は勉強なのにお給料が出るという謎システム(笑)
朝も昼も夜も、機械が空いていれば練習。
あの頃の私はひたすら前だけ見ていました。

勤務医時代の前半は、学びが多くて毎日が新鮮。
課題も多いけれど、それ以上に“できること”が増えて楽しかった。
後半は……暗黒時代。
売上が立つようになり、会社全体が全力疾走するも、
みんな疲弊し、未来が見えず、結局“一人残して全員退職”という大事件(笑)


そして今。
世界は相変わらず流転し続けているし、私の見えている世界も変わり続けています。
けれど、世界そのものはあまり変わっていない。
これはむしろ歓迎すべきことだと思うのです。
世界よりも速く変化で来ているのかもしれない!と思うからです。

万物流転。
すべての物は移り変わる、という意味。
自分だけは変わらないつもりで過ごしていても、実際には流れる川の中にいます。
変化に遅れるか、波に乗るか、乗り越えるか、自分で波を作るか、人を助けるか。
選択肢はたくさんあります。

唯一危険なのは、変化に取り残されること。

今でもポケベルを使っていたら奇異の目で見られるでしょう。
ガラケーでもそうだとおもいます。
タブレットだけで街を歩く人もいるし、
「スマホを持たない主義」でノートPCを抱えて歩く友人もいます。
それぞれに藻掻いていて、それはそれで素敵ですが、
……スマホを買った方が楽じゃないかな?と思ってしまう一面もあります。


人は

  • 変わらない選択
  • 変わる選択
  • 他者から強要される選択
  • 他者に強要する選択
    いろんな岐路に立たされます。

その中で、一番残念なのは被害者を選ぶこと。

被害者を選んだ時点で、責任の所在は消え、
改善の手段も手放してしまう。
悪いのは“自分以外の全部”になってしまうからです。

やがてその人は、流転する世界の中で“普遍的に存在し続ける神様”のようになる。
誰からも触れられず、誰にも届かず、変わることもできない存在に。

本当は気づいているのに。
世界から置いて行かれていることに、気づいているのに。
でも周囲にも当人にも“神を人間に戻す”手立てがない。

唯一できるのは神様自身で、
「私は神でしたが、人間に戻りたいと思います」と
“責任ある個”として宣言することだけ。


この説でいけば——
私は、できる限り“人間らしく”ありたい。
そして、常に変化している自分でいたい。

学生時代の“ある種の神々しい自分”から考えると、
いまの私はずいぶん人間らしくなったのではないか、
と書きながら思ったりもします。

蛸のように生きたいですね。
短命なのは……犠牲が大きいでしょうか(笑)

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