入れ歯って、どうすれば?

入れ歯って、どうすれば?

2023年6月9日

はつおい歯科室 べいちょうです。

入れ歯って、実は使っている人多いんですよね。
そうなの?と思う方もいるかもしれませんが「私、入れ歯なの」というのは言わない方の方が多そうです。以前、親子で通ってくださっている方で、お母さまが「娘と同じ日に予約は取らないでほしい…」と言いにくそうに伝えてくださったんです。「どうしてですか?」と聞くと、「入れ歯を入れている事を知られたくない」と仰っていました。確かにそうですよね。家族とはいえ口の中は見られたくないし、知られたくない。そう思う方は少なくありません。当然の事かと思います。

私の祖父母も入れ歯でした。
祖父母は「はつおい歯科室」の前身である「堀歯科医院」の院長と副院長です。
2人とも歯科医師でしたが、入れ歯が合わないとよくぼやいていたそうです。
しかし、孫の私には入れ歯を見せたことはありませんでした。
泊まったり旅行にも行ったのですが、気が付きませんでしたね。

一方で高齢になると、なかなか手がうまく動かなかったり、くちびるしたも動きにくくなったりして、家族のお世話になる事もあるかと思います。入れ歯の扱いって、なかなか分からないですよね。
今回はご家族にも向けて、入れ歯のお手入れ方法を簡単に書いていこうと思います。

①入れ歯の汚れは、どんな汚れ?
②お手入れは、どうしよう?
③入れ歯の安定剤は使った方が良いの?
○まとめ○ そんなタイトルで書いていきます。では、どうぞ!

①入れ歯の汚れは、どんな汚れ?
入れ歯には、歯と同じ汚れがつきます。
ですので、食べかすやプラークと言われる細菌主体の成分、そして歯石ですね。
本当に歯と同じようにつきますので、下の前側につきやすかったり、歯と歯の間の部分につきやすいです。

総入れ歯

写真の入れ歯は、「総義歯そうぎし」や「総入れ歯そういれば」と言われるものです。
歯の残っている場合には金属などで歯にバネがかかります。この部分は特に汚れがたまりやすいです。
平らな部分にはベロや頬の粘膜、そして食べ物も当たるので自然に汚れが取れやすいですが、隙間と呼べる部分には汚れがたまりやすくて掃除が届きにくいです。
汚れが残されると時間の経過で歯石に変化して歯ブラシでは取れなくなってしまいます。
汚れを取るタイミングも歯ブラシと同じで毎食後が望ましいです。
高齢の場合、また障害がある場合には嚥下機能が下がってしまう事があります。
飲み込む力の衰えと口の汚れが重なると、「誤嚥性肺炎ごえんせいはいえん」を引き起こしてしまいます。
入れ歯があると汚れや食べかすが溜まりやすくなります。食べ物がそのまま気管に流れ込んでしまう事もあります。嚥下機能が衰えていると咳が出なくなります。健康であれば、気管に唾液が流れれば咳をして外に出すのですが、この機能が衰えてしまう事で気管に異物が細菌とともに流れ込んで誤嚥性肺炎を引き起こします。

お手入れは、どうしよう?
入れ歯のお手入れも、歯と同じ。お掃除です!
取り外せるので、流水で大きな汚れを落として、歯ブラシでお掃除します。
この時の歯ブラシは、ブラシが大きく、柄も大きい「義歯用デンチャーブラシ」が便利です。

義歯用ブラシ

大きいので効率もよく入れ歯を傷つけないような硬さに設計されています。
歯石になってしまったものは歯ブラシでは取れないので、無理には取らないようにしましょう。
入れ歯洗浄液には歯石を溶かしてくれるものもあるのでそちらが便利です。
※注意※ 入れ歯洗浄液には「部分入れ歯用」とそうでないものが有ります。
部分入れ歯の金属を錆びさせてしまう場合があるので、金属が使われている場合は「部分入れ歯用」を選びましょう。
入れ歯は落とすと割れてしまう事があるので、水を張った桶の上で洗うのが望ましいともされています。

③入れ歯の安定剤は使った方が良いの?
先生によって意見の分かれるところですが、使って構わないと考えています。
粘膜は日によって変化するものですから、柔らかい材料で補うのはありだと思います。
ただ、使う物と量は適切でなくてはいけません。
※注意※ パテタイプは使わないで!
安定剤には種類があります。粉(パウダー)タイプ、クリームタイプ、シート(テープ)タイプです。
緊急用としてパテタイプがありますが、これは顎や粘膜に悪影響が出やすいので避けて頂きたいです。パテタイプを使うと顎の形が変化して、新しい入れ歯も合いにくくなってしまいます。
安定剤は溶けていくように作られているので、人によっては夜までもたない、という不安があるようですが、シートタイプは「あらかじめ切って持っていけるから持ち運びに便利」と仰っていた患者さんもいました。
安定剤なしで使えるのであればそれに越したことはありませんが、痛みが出る、外れやすいなど、困るようでしたら、使用も考えてみてください。種類については好みや用途によって人それぞれという印象です。またお店によっても商品に差がありますので、お近くのお店で取り扱っている物をいくつか使ってみる、というのがよさそうです。もちろん歯科医院で調整を受けられる事も大切です。調整と合わせて、必要に応じて使うのが良いかと思います。

○まとめ○
取り外して流水でしゃかしゃか洗って終わり、という方も多いようですが、細かなところまで洗えると安心です。(誤嚥性肺炎は恐ろしい病気です。)
なかなかそこまでは・・・という場合には義歯用洗浄液に夜の間は漬けておくのも良さそうですね。
なかなか面倒に感じてしまう事も多いようですが、誤嚥性肺炎のリスクを考えると、やはり日頃からきれいにしていただけると安心です。ご家族へも伝えにくいと思いますが、時々でも手を借りられると、細かいところまで見てもらえるかもしれません。何かの時に頼れるかもしれません。歯と入れ歯、お体を大切にしていただければと思います。

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