はつおい歯科室 べいちょうです。
嬉しい事を、つい忘れがちになります。私は少しネガティブな人間なもので(笑)。
約1ヶ月前の事ですが、当院の受付スタッフから「ペコぱんだを買っていいですか?」と聞かれました。
(※舌の筋力を鍛える専用のトレーニング器具です)
以前「口腔機能低下症」と「口腔機能発達不全症」の検査機器を新しく取り入れました。それに当たって従業員同士で導入の練習をしてくれていたのですが、どうやら自分自身の舌圧(舌の力)を測定してみたところ、思っていたよりも数値が低かった様で、危機感を持って「舌トレ」を始めた様なのです。
自発的な姿勢と、舌トレがもたらす素晴らしい効果
スタッフ自身がそうやって自分から興味を持ち、健康に取り組んでくれる姿勢。本当に有難いですね。
実際にトレーニングをやってみると、その効果も実感できると思います。 特に舌を鍛えると滑舌も良くなりますし、将来の嚥下(飲み込み)にも非常によい影響を与えられます。本人が密かに期待している「小顔効果」の他、お顔周りの筋肉が引き締まるため、結果的に美容の面でも良い影響があると言われています。
何より、自分自身で体験してやってみることで、患者さんにもその大切さを伝えやすくなるものです。それが健康につながって、美容にもなって、最終的には健康寿命にもつながります。
そんな有難い出来事があったなぁと思っていたのに、日々の忙しさで少し忘れてしまっていました。反省です。
マスク社会で衰えた、お口周りの筋肉
現在、歯科において「口腔機能のトレーニング」はトレンドと言っていいほど注目されています。それほど、全身の健康と寿命への影響が大きいと認められている証拠です。私自身、学べば学ぶほど「本当にその通りだな」と実感するところです。
私たちの口の周りは、実は筋肉だらけです。 舌は特に筋肉の塊ですし、唇も頬も、喉も筋肉でできています。普段意識せずに使えているのは、私たちが子どもの頃から無意識に鍛えてきた習慣の賜物ですが、それをいざ意識して鍛えるとなると、これが大変なものです。
例えば、唇の周り。笑顔を意識して「にーっ!」とニッコリ笑ってみてください。 「そのまま1時間続けましょう!」と言われると、「結構厳しいぞ」というのが容易に想像できるかと思います。とくに長らくマスク社会を生きてきた私たち日本人には、厳しい課題です。しかも、コロナ禍のマスク生活の中で育った小児は、口の周りの筋肉を大きく動かす必要がありませんでしたから、余計に機能が育ちにくくなっているでしょうね。
しかし、テレビをつけてみると、何時間もある生放送でもずーっと口角を上げて、素敵な笑顔を見せてくれるタレントさんたちが映っています。あれって実は、それだけでも凄まじい筋肉のコントロールなのです。
日常のすき間時間でできる、簡単なトレーニング
舌や喉は普段は意識しないからこそ、意図して使うのが難しかったりします。筋力もさることながら、その機能(動かし方)は、意識してみると意外と思うように動かないものです。
特別な器具が何もなくても可能なのが、「あっかんべー」と「つばをごっくんと飲み込む」動作を繰り返すトレーニングです。 また、口を閉じたままベロの先で左右のほっぺたの裏側を交互にぐーっと押すのも効果的ですし、ぷくっと頬を風船のように膨らませる事も、唇をはじめとする口腔周囲の筋肉をほぐすのに大変効果的です。
お風呂に入ってリラックスしている時や、テレビを見ている時、あるいは通勤中の車の中で「赤信号で停車しているちょっとした時間」などに。 日常のちょっとしたすき間時間に、お口周りのトレーニングを取り入れてみてはいかがでしょうか。


