「むしば」は「むし歯」運動

「むしば」は「むし歯」運動

はつおい歯科室 べいちょうです。

「むしば」って「むし歯」なんですよ!
今回は言葉のお話です。ただの豆知識ですが、歯科関係者もあんまり知らなかったりします。
そんな「むし歯」のお話です。

①由来から考えてみよう!
②専門用語では「齲蝕」と言います。
③ラテン語では「caries」と言います。
④ドイツ語では「karies」と言います。

ただの雑学ですが、なんとなく書きたくなったので興味のある方はお付き合いください。
では、どうぞ!

①由来から考えてみよう!
「むしば」の由来は「むしばまれた歯」とされています。
まだ細菌などが見つかる前の時代ですし、糖類が関係しているとも分かっていない時代です。
今と比べると明らかに寿命も短い時代ですが、出土する物や残された歯を見ると、歯の削れや欠けが多い事が分かります。
おそらくですが、現代よりも硬いものを食べる機会が多かったり、歯を使って物を噛み切ったりする事も多かったのではないかと、これは完全に私の推測でしかありませんが。
しかも「むし歯」の原因になる砂糖は高級品でしたから、庶民にとって「むし歯」が一般的だったかどうかには疑問があります。
むしろ、贅沢病ぜいたくびょうの様な扱いになりそうな気がしますね。
ですので、現代でいう「むし歯」よりも歯の欠けや、歯のすり減りが「むし歯」の語源になりそうだと考えます。
何が言いたいかというと、「虫歯じゃなくてむし歯、かな」という事です。
ひらがなの「むし歯・・・」が正しそうだよ!という事です。

②専門用語では「齲蝕うしょく」と言います。
聞きなれないかと思いますが、私達は「齲蝕」と呼んでいます。なんで言い分けるのかは調べてみてもよく分かりませんでした。
この「」という文字は、一文字で「むし歯」を意味します。ですので「齲蝕」は「むし歯でむしばまれた」という意味ですね?
私達はこの「齲」を色々な形で使います。
齲歯うし」むし歯になった歯
齲窩うか」むし歯で出来た穴
齲痛うつう」むし歯の痛み ←これは使ったことありません。

そんな感じです。ただの呼び方の違いで、簡単に言い換えが出来る専門用語ですね。

③ラテン語では「cariesカリエス」と言います。
だから何?って感じですが、この「カリエス」の方が聞き取りやすいんです。
ですので診療室でのやり取りは「カリエス」の方が多かったりします。
「カリエスあった?」とか、「新しいカリエスが…」など。
むし歯の深さを「COシーオー」「C1シーワン」「C2シーツー」「C3シースリー」と表しますが、この「C」が「cariesカリエス」です。
④ドイツ語では「kariesカリエス」と言います。
ドイツ語になると「C↔K」現象がある気がします。

なんでドイツ語が出てくるのかというと、歯科用語や医科用語は英語とドイツ語が混ざっていて、念のため書いておこうかな、と思っただけです。
「ムンテラ」と「コンサル」とか、「ドクター」と「ドクトル」とか、「ペイシェント」と「クランケ」とか
歯科でいうと「FCK」と「FCC(FMC)」や、「エレベーター」と「へーベル」などですね。
他にも歯の形を整える「PZ」はドイツ語ですが、装着する被せ物は「クラウン」と英語で言ったりします。
仮の蓋を「テック」と言いますが、「TeC」(英)と「TeK」(独)とどちらも使います。先生の好き好きですね。
ちなみに、Cはクラウン、Kはクローネで同じ意味です。Zはツィーネで歯を意味します。
歯石の事を「ZS」と表記しますが、これは「歯のステイン(zahne stain)」でドイツ語です。
ちなみに「ステンレス」は「ステインーレス」で「汚れーない」という意味です。言葉って面白いですね。
ちなみに「カルテ」はドイツ語の「karte」が由来で、英語だと「chart」チャートにあたるようです。
やっぱり「C↔K」ですね!(ドヤァ)

完全な雑学、いかがでしたでしょうか。けど知らない人が結構いたりして面白いです。
先生が何人もいる医院さんや、他の医院から新しい医院へ行ったりすると「C↔K」現象があるので楽しんでください。
他にも「混ざってるよ!」な物だったり、「C↔K」見つけた!という方は教えてください!

もともと言いたかったのは「むし歯」だよ!「虫歯」じゃなさそうだよ!
という事でした。ありがとうございました!

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