歯に関するクイズを出して!とChatGPTに聞いてみた

歯に関するクイズを出して!とChatGPTに聞いてみた

はつおい歯科室 べいちょうです。

ChatGPT 使った事はありますか?
私は無料版の3.5を遊びで使っています。
幼稚園に通う息子がアレクサでよく遊んでいて、色んな答えが返ってきて楽しそうにしています。
一方で、それを聞いていると、ちょっと違う気が・・・?と思う事も。

そんなAIですが、ChatGPTから返ってきた「歯に関するクイズ」について今回は書いてみます。

結論から言いますと、正解なのかよく分からない内容でした。(内容はコチラ
問1 歯周病のもう一つの呼び名は?という問いの正答が『歯槽膿漏』でしたが、正しいのか微妙ですね。
歯周病は歯の周りの組織に炎症が生じる事で起こる歯周ポケットの増加などがそう呼ばれますが、歯槽膿漏はもう膿が漏れてしまっていますから、相当重度な状態です。歯槽というのは歯を支える部分をそう呼ぶので、歯の周りから膿が漏れるのが歯槽膿漏です。歯周病が重度になると、歯槽膿漏と呼ばれる状態になりそうです。ただ、保険医療上「歯槽膿漏」という病名は無いんです。昔は歯周病で歯が抜ける人が多く、今とは口腔衛生状態が違ったことが「歯槽膿漏」という言葉の発症かもしれませんね?

問2 人間の永久歯の本数はいくつ?という問いの正答は『32本』でした。これは正しいですが、この本数には親知らずが含まれています。選択肢の中には親知らずを含まない28本もあるので、ちょっと答えにくい問題ですね。私達、歯科関係者は歯に番号をつけて呼んでいます。前歯が1、親知らずが8です。それが上下左右ですので8×4で32本が正解ではありますが、現代の多くの方が親知らずが生えるスペースがなく、7番(第二大臼歯)が最後の奥歯であることが多いです。そうすると7×4で28本の方も多かったりするんですね。
ちなみに以前、進撃の巨人の歯の本数を数えた事が有ります。巨人化すると歯の本数が4倍くらいに増えていました。

問3 歯のエナメル質は何に覆われている?という問いで、正答は『カルシウム質』でした。そもそも「カルシウム質」という言葉があるのか怪しいのですが、たぶん答えはペリクル(獲得被膜)が正しいのかなと思いますが、歯肉に覆われる部分もありますので、解なし、が正解になりそうな問題でした。ちなみにですが、歯の本体は象牙質という組織で、象牙質の周りに歯根部にはセメント室、歯冠部にはエナメル質が覆っています。エナメル質は表面にペリクルという唾液由来の糖タンパクが表面につくことで乾燥や脱灰を防いでいます。

問4 歯磨き粉の主成分であるフッ素の役割は?の答えとして『虫歯予防』が正答となっています。この問題は突っ込みどころがありまして、歯磨き粉の主成分がフッ素なのか?という疑問と、「虫歯」じゃなくて「むし歯」にしてほしいな、という細かな突っ込みです。歯磨き粉にはフッ素が含まれることがありますが、濃度に指定があります900ppmや1450ppmなど、記載があるはずです。このppmはパーツパーミリオンの略です。ミリオンは100万ですから、900/1,000,000の濃度で入っているわけです。つまりフッ素濃度は0.09%や0.145%ですので、主成分ではないのかなと。また「むし歯」については『「むしば」は「むし歯」運動』という記事を以前書いていますので、そちらにうだうだと書いております(笑)

問5 インプラントとは何?という問いに『人工歯根』と解答があります。これは唯一文句なく正しいかなと。ケチをつけるなら、デンタルインプラントやオーラルインプラントなどと言う人もいるかもしれません。というくらいですね。人工の根を骨に入れて、その上に噛む部分を作るのが歯科インプラントです。

たった5問ですが、考えさせられる問題でした(笑)
4.0になるともっと詳しいのかもしれませんね?ChatGPTなどのAIは遊ぶ分には楽しいですが、その信憑性は難しいところです。やっぱり本が一番だなぁと思ってしまいますね。

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