デンタルショーに行ってきました!

デンタルショーに行ってきました!

2024年2月19日

はつおい歯科室べいちょうです。

愛知県名古屋市で行われた中部デンタルショー2024に行ってきました!

デンタルショーというのは、歯科関係の製品を作られている企業さんが展示会やお披露目会をするようなイベントで、歯科版モーターショーみたいなイベントです。

会場にはたくさんのブースが並びました。歯科医師や歯科衛生士、歯科技工士さんとスタッフやご家族など、そして出展する側の企業さん、たくさんの来場者さんでした!

デンタルショーは学術講演会の併設で行われることが通例で、今回も歯科医師会と歯科衛生士会、歯科技工士会主催の学術講演会が行われていまいした。私もコチラに参加して、10時くらいから15時半くらいまでずっと聞いていたものですから、なんだか体が痛くなりました(笑)

展示場の方へも参加して、各企業さんが行っているセミナーや、売り出し中の製品など、説明を受ける事も出来ました。こういう時に社員さんの雰囲気って見てしまいますね。自分の飲み物を表に出してぺちゃくちゃしゃべっている企業さん・話しかけたいけどもじもじしているスタッフさん・笑顔で自信満々の方、色々です。たぶんなんですが、こういう時って企業さんの社員が出てきているバターンと、イベントスタッフとして外部に依頼しているパターンとありますよね。そんな色々を見て捻くれた楽しみ方をしてしまいます。
そんな中で、自社の製品を真剣にお話してくださったり、他の医院や保険制度の現状なども話して下さったり、中には他社さんの「でしたらうちにはないんですが〇〇社の△△が良いから是非見て見て下さい!」などと語ってもらえると、この企業は信頼できるな!と思ってしまいますね。
以前、浜松いわた信用金庫の理事長をされている、髙栁裕久さんの講話をうかがった事が有ります。その時に販売代理ではなく購買代理でなくてはいけない。そう教わってきた。そしてそれを今でも実践しているそうです。販売代理というのは、決まった商品や量を売る、販売する側の代理人になる事。一方の購買代理は購入者の立場に立って商品や量を決める、購買する側の代理人になる事です。相手の立場に立って仕事をする、相手の為に働く事が出来るのって素敵ですよね。

過去にもデンタルショーは何度も見に来ていますが、院長になると知っている人が増えて何だか嬉しさがありますね。なんだか心強いです。

講演会のレポートも併せて載せてしまいます。

①その“痛み”本当に歯が原因ですか?
私の苦手な生理学系の話が多く、あまり頭に入れられなかったのですが…。要約をしてしまうと「継続した痛みを出さない事」が重要。
痛みは電位の発生により神経へ伝達されますが、痛みという電気刺激はかなり強い電位が発生するそうです。「持続的な活動電位の発生」が異常な痛みを引き起こす原因、という事でした。
〇麻酔を充分に行い、効いてから施術する事 〇可能な限り少ない侵襲とする事 〇神経損傷を避ける事 〇アロマは効果があるらしい事 〇鎮痛剤をしっかり服用してもらう事
が挙げられていました。また神経障害性疼痛にはロキソニンが効かない為、痛みの種類に気を付ける事、という事でした。日頃から気を付けている事をより丁寧に熱心に、という印象でした。

②卒後に学ぶブラキシズム
ブラキシズムというのは歯ぎしりの事です。歯ぎしりによる咬合の崩壊は歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士がとても恐れるもので、とても興味深い内容です。
〇ブラキシズムは浅い睡眠の時に発生する 〇微小覚醒(脳波・心拍・開口筋の活動)と連動して少し遅れて発生する 〇微小覚醒の誘導によってブラキシズムは誘導される 〇ブラキシズムは遺伝的要因に起因する可能性がある 〇対処法はやはりマウスピース(硬質の物!)
この様な内容でした。臨床で聞いた事のある真偽不明の噂についてもいくつか挙げられていて、根拠をつけて否定されていた事がとても有難かったです。医院によって方針が違ったりする事もあり、データとして示して下さると安心しますね。歯ぎしりの怖さについて改めて知ることが出来、対処法も学ぶことが出来ました。

③歯周基本治療の効果を最大限に発揮するためには
歯周炎の診断は何よりも『出血』! 出血の有無が何よりも重要。(歯周ポケット内の上皮が破壊されているために出血している。健康な歯肉では出血はまず無い。)
基本治療の重要性は特にプラークコントロール。日常の歯ブラシが大切で、それが出来ていれば出血もなくなる。またプラークはただの食べカスではないので、1日では作られない。「朝歯を磨けなくて」と言われてもプラークが付着している理由になっていない…。
歯周治療の重要性は何より『維持』悪化させない事が必要。その為に必要なのが、プラークをつけさせない事。プラークがつかなければ出血もしてこない。
超音波スケーラーと手用スケーラーの比較では、差が殆どない。(私の知っている範囲では、参考文献によって手用が良いという物と超音波が良いという物とどちらもある)
基本治療と手術の比較では、手術の方が退縮量が多い。徹底的なSRPが行えれば手術が不要である可能性がある。歯周手術は最終手段のつもりでいる事。(単純なオープンフラップは意味がない?)

④患者とスタッフの行動変容
月1300人が来院する歯科医院で行っている事を紹介して頂きました。内容はいたって当然というか、必要な事をする、というか、「患者さんと話す」事だと感じました。そして我々が発する言葉を少し変える。クリーニングではなく、「歯周病の治療」と正確に伝える。歯ぐきの検査ではなく、「歯周病の検査」と正確に伝える。歯周病なのか、必要な処置は何で、必要な事は何かを明確にする。いたって当然とも思いますが、どこか明言を避けてしまいがちです。そして、歯周治療で必要な事は「変わらない事」別の講演でもありましたが、「維持する事・変わらない事が重要」です。医院側は当然にそう思っていますが、患者さんは「変わらないなら良いか」と思ってしまいます。そうではなく、「変わっていない事」が歯周治療後に私たちが求めている事だと明確に伝えて共有し、「変わらない様に歯ブラシしてください。」「変わらない状態をまた見せてください」と明確に伝える事が何よりも重要なんです。というお言葉でした。物凄く説得力のある言葉に、頷くしかありませんでした。

企業さんからも色々とお話を伺えましたし、またちょっとアイデアが浮かびつつ、よく考えたらそれは出来ないな…という様な事もあり。帰りの車では考える事が多くPAで止まってはちょっと考え、またPAで止まってはちょっと考え、と施設を利用するでもなく車を止めて考えました(笑)そう考えるとやっぱり勉強会には公共交通機関で参加した方が良いのでは?と思いつつ、そしたら駅周辺で飲み屋さん寄っちゃうよなぁなんて事を考えて、飲まなけりゃ良いじゃん。と自分の中で突っ込みを入れるのでした。
再来週もセミナーの予定があり、開業出来て良かったなぁと友人に話した所、やっぱりお前は変だとバッサリでした。楽しみは人それぞれですね!

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